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アルプスの少女

26.France un senorita
お世話になったひとの制止を振り切るという贅沢な旅立ちの日がやってきた。
アルプス山脈を横切る。標高の高い道をウネウネ走る。
ベルネール・アルペンルートは標高3000m以上のガードレールのない山岳ルートだ。
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夏なのに手袋をしないと手が凍える。晴天で良かった。
モンブランなどの4000m級の峰がそそり立つ。エーデルワイスという品種が最高だ。
そのへんのガソリンスタンドでパンと肉を買い、GS脇の草原でそいつをサンドして貪る。
道ゆく人々の冷たい目線を感じた。
納豆のことを思い出しながらパンをかじり、地図をみる。地図を見だすと延々止まらないのはなぜだ。
3000m級の峰峰に名前がついていないのがその程度という意味なのか、不思議だった。
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シオン~マルティグニーと山岳地帯をぐるりと謳歌し、いつのまにかフランスに入国していた。
無駄を省いたスイスの雰囲気と、ヨーロッパらしい町並みのフランスでは、国境を挟んで一変していた。
偽花を出窓に飾るスイス民家、無色石造りのフランス民家。

山岳地帯の盆地グレノブレという町に降り立つと、急激に寒さが増した。
気温は15度ぐらいだろうか。
スーパーで買い物をしてキャンプの準備を計った。
スイスではトマト一個で値段を決めるが、フランスではトマトの重さで価格決定をする計算法だ。
スイスの友人たちにご馳走になったサーモン魂に火がついてしまったため、サーモン300gとチーズ、それに酒を買った。日本酒があれば迷わず買ったが、しぶしぶビールを買った。夜にはキンキンに冷えるだろう。

買い物を済ませたスーパーの外で荷物の隙間に買い物袋を無理に押し込んでいると、クスクスという笑い声が聞こえた。振り返るとそこには眼を疑う美女が立っていた。
名前はエミリー。細身のフランス女性だ。
「だいじょうぶ?」
荷物の無理な押し込み具合が気になったのか彼女は苦笑して話し掛けてきたのだ。
じつはフランスという国は冷たくて合理的な国民だと感じていた。それはフランスに限ったことでなくドイツやスイスなど北欧を抜かしたヨーロッパは合理主義が貫かれているような錯覚を受けていた。それは道を聞いてもそうだ。スペインまでの道をフランス人に聞いても、私が理解するまで説明してくれなかったからだ。あの道を左で右で左といった感じだったから冷たい国民だろうなという感じがしていた。
ところが山岳地帯に住む人々というのは合理的ではあるが楽しいものには時間を掛けて楽しむ体質があるようにおもえる。彼女もそうだったのだろう。
「いまから母親のために夕飯をつくりにいくのよ。母親は独り暮らしで体が弱いの」
彼女の優しい笑顔は私に癒しを与えた。たった10分程度の会話だったが、女性と話したのは17世紀末以来だったので、とにかく癒された。
連絡先を聞くわけでもなくエミリーとはそれでさよならした。あとで後悔した。
繝ィ繝シ繝ュ繝・ヱ+(347)_convert_20091126002334

世界を一方通行する私にとって、出会う人すべて一期一会。
もう一生あうことはないと思うと、ひとつひとつの会話を大切にしなければと思った。

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Author:masatorakun
皆様、こんにちは。
大型バイクのハーレーダビッドソンで世界一周したときの日記を再現しました。
楽しんでいただけると嬉しいです。

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