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アルゼンチン税関

48.Aduana de Argentina

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バイク税関が、思いのほか手こずった。
オランダを発つとき空輸輸送業者に紹介してもらった通関代理業者に出向くと、また別のひとを紹介され戸惑いを隠せなかった。教えてもらった住所にいくと、オマールというひとが社長を務める輸入代行業者。オマール含め他の従業員も、ほぼスペイン語しか話せなかったので困った。名刺をもらうとオマールヌースケという少しアラビアっぽい名前だった。以後私は「おまーるの助」と時々よんだ。
彼はスペイン語の解らない私にパソコンで言いたいことを英語に変換して私にみせてくれた。英語の解らない私は、電子辞書で変換してその意味を理解した。ひとつの会話に数分を要した。面倒な状況だ。バイク通関にはニ,三日かかることを知らされ、うなだれていると、オマールは再びデスクのパソコンに向かい、スペイン語を英語に翻訳して見せた。オマールは私に「飯を食わせるのが、遠くからきた日本人への責任だ」といってくれた。私はその言葉に大変感激したのを覚えている。

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日本人がおおく集まる地区、在アルゼンチン日本大使館わきの日本食レストランにオマールの車で連れて行ってもらった。そこではスーパードライを飲み、カツどんを食って、みそ汁を味わった。お互いつたない英語でのコミュニケーションだったが、彼の優しさと心の広さがうかがえた。最終的に税関でも大幅な値引きに応じてくれて、私はみていたのだが保管料より安かったのでオマールは数万円の損をしたと思う。

さて、そんなオマールの車で、翌朝から空港の保税倉庫での手続きが始まった。
宿から歩いて20分のオマールの会社に朝7時半に到着し、8時に従業員が来るまでむかえの売店でパンを買ってオマールを待ち、ブエノス市街から空港までおよそ1時間の道のり。これが2週間つづいた。

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毎日毎日、保税倉庫に出向き手続きをおこなったが、そのたびに書類が足りないといわれ大いに手こずった。
そのころのオマールの口癖は「コンプリケート」だった。私はその意味が解らなくてコンプリート、つまりお役所は型にハマリすぎて融通が利かない、そんな意味だと思っていた。コンプリケートの正しい意味は「複雑で大変だ」という意味らしいが、オマールの口調からすると私の予想した意味合いのほうが近い。

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アルゼンチンはバイクの「 強制保険制度 」がある。
この強制保険は外国人が簡単に入れるシステムが整っていない。そのため私は、モロッコに輸入する際のアラビア語の輸入許可書を提出して、なんとか誤魔化そうとした。しかしあちらさんもプロなので見抜かれた。以後、私は検問でイチャモンをつけてくる警官にはこのアラビア一時輸入許可書を「国際保険書」と偽って提出したのだった。うまくいった試しはない。

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このバイク強制保険、日本人が入れる保険はブエノスアイレスになく、日系保険会社に聞いてもすべて断られた。
最終的にオマールに会う前日にオイルを購入するため立ち寄ったハーレーディーラーでバイクの強制保険に加入できたからよかったものの、外国人バイク旅行者向けの強制保険を是非作ってほしいと願うばかりだ。

とにかく毎日オマールとは顔を合わせた。そのたび「今日こそ!」と張り切り、バイクが受け取れないとそのつど私の機嫌は悪くなった。
またしても書類が足りないとか悩みの種は尽きず、なんだかんだと税関職員に言い訳をいわれ続けた。バイクを受け取れない細かな事情はなんとなくわかっていたが、上野イツコさんにもオマールに電話してもらい事情を聞いて頂いた。

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アルゼンチンの税関に関しては、大勢の人に大変お世話になったし、気分屋の私の機嫌につき合わせてしまったことを申し訳なく思っている。
怒っている自分がいて、その怒っている自分を自身がみつめ直すことは、とくに必死の場合難しいことだ。
いま思えば恥ずかしくもあり、また自分自身を振り返る上でワガママだったと、このときばかりは思うのであった。
どちらにせよ、上野山荘の人々とオマールと会社従業員マリアーノには大変感謝している。

なんとかバイクを受け取り、梱包をあけた。
久しぶりの我がバイクは風防が倒れこんでいて無理矢理箱に押し詰められていた。簡単に設営できるようにとのオランダハーレー屋の配慮で、ハンドルを取り付け、風防を取り付け、オイルをいれた。
で、ハンドルを取り付け、風防を取り付け、オイルをいれた。

エンジンを掛けると、ものすごい量の白煙が税関倉庫に立ち込めた。
すでにエンジンは限界がきていると思い込んだ私は落ち込んだ。

この白煙の話を上野山荘に宿泊していたヒロキさんに愚痴ると、ヒロキさんはこういった。
「とらちゃんのバイク、さみしかったんだろうね、、きっと会いたかったんだよ」

上野山荘で知り合った数名の友達は、いまだに友達としてお付き合いしてもらっている。

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久しぶりに風を切る。やっぱりバイク最高ジャン。
荷物の積まれていないバイクは軽快そのもの。
誰にだって話しかけたくなる気分で、空港からブエノスアイレス上野山荘まで遠回りをして戻っていったのであった。
いよいよ南米を走るときがやってきた。

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Foto:
BuenosAires Centro

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Author:masatorakun
皆様、こんにちは。
大型バイクのハーレーダビッドソンで世界一周したときの日記を再現しました。
楽しんでいただけると嬉しいです。

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