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フロンテーラ


53.perro mucho

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アルゼンチンには野犬がおおい。
この野犬たちは普段おとなしいが、ひとたびバイクのエンジンを掛けると吠え出し、走り出す。
そして延々追い掛けてくる。
なかには咬みついてくる犬までいて、咬まれれば間違いなく狂犬病である。
事前に狂犬病予防接種はしていたが咬まれれば発症する危険性があった。
南米ではバイクのエンジンを掛けてすぐさま走り出さないと狂犬病になる。

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さて、そんな問題野犬児を振りほどきながら、チリとの国境付近に差し掛かっていた。
深夜11時、国境近くの検問所で野宿するため警官に許可をもらおうと話しかけた。
すると親切な警官が警察署本部に問い合わせをして、ようやく許可がおりたと思ったら、事故で大破した大型バスの真横に連れて行かれ「ここならいいぞ」。
空を見上げると高圧電線、検問所から少し離れていることから外灯も届かない。
本来の目的「風」をよけることもできず、目の前に広がる谷から冷たい風がこれでもかと吹き荒れた。
心理的に無理な要素が重なった。

許可をもらった警官の眼を盗みつつバイクのエンジンを掛け、その場から再び走りはじめると、更に風と寒さが増した。
気温は3度ぐらいだったと思う。道路標識も曖昧になり、どうするべきかと給油と腹を満たした。
あまりの寒さに強い酒をひと口あおり、国境にむかうことにした。

逕サ蜒・865_convert_20100407000412

国境に到着したのは時間的に「国境閉鎖」直後だった。
他のトラックドライバーも、せっかく国境についたのに!と唸っている。
国境でテントを張るのもよかったが、トラックドライバーと共に国境手続きをやってもらうべく係りの者に交渉に入る。

国境は辺鄙なところなので、そこには係りの宿舎が併設されていた。
私とトラックドライバーふたりで宿舎の戸をたたく。
すこし酔ったアルゼンチン側の兵士がでてきて、よしやってやるよ、と言ってくれた。

国をまたぐ手続きはロシア~フィンランド以来だったので緊張したが、もうその緊張も慣れたものだ。
バイクの手続きもテキトーに終え、こんどはチリ共和国側の入国手続きに入る。

逕サ蜒・890_convert_20100406235916

国境で気付いたことがある。
アルゼンチン側の国境警備兵の雰囲気とは逆にチリ側の税関職員は平和的ということだ。
手続きをしてくれたアルゼンチンの「国境警備兵」は腰にハジキを差しているのに対し、チリの「国境職員」はなぜだか小指の爪が異常に長く、まっさらなYシャツで、それはまるで市役所の役人みたいに淡々と入国審査をしてくれた。
チリの国境職員が唯一食品に関しては厳しくチェックされた。
たぶんフエゴ島生態系への注意喚起だろう。
醤油を取られたらマズイので適当にごまかした。
この頃の私はどんな料理にも持参していた醤油を掛けていた。

スペイン語で国境のことをフロンテーラとよぶ。
私はてっきり大自然という意味だと思っていた。それに違いはないのだけど。

逕サ蜒・838_convert_20100407001605

頼りない細い線が書かれた地図と違い、国境周辺は舗装されて走りやすかった。
外灯のまったくない闇の道。
横風だけが猛烈に吹きつけていた。

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Author:masatorakun
皆様、こんにちは。
大型バイクのハーレーダビッドソンで世界一周したときの日記を再現しました。
楽しんでいただけると嬉しいです。

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